ゲンカイツツジ 準絶滅危惧(NT) 対馬市の花 と 上見坂公園

玄海躑躅(ゲンカイツツジ)はツツジ科ツツジ属の落葉低木です。

名前の通り玄海灘をはさんで、九州北部、対馬、済州島、朝鮮半島などに分布し、山地の岩の上や急な傾斜地に生えています。

環境省のレッドリスト(2007)では、「現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては『絶滅危惧』に移行する可能性のある種」である準絶滅危惧(NT)に登録されています。

開花時期は、3月で、ツツジの中でも最も早く咲きます。

分類上は、”カラムラサキツツジ”の編出されています。”ツツジ”とついていますが、”シャクナゲ”の仲間に近いといわれています。

樹高は2メートルから4メートルくらいです。
葉は楕円形で、互い違いに生えます(互生)。
葉は革質で先が尖っています。
葉の両面や縁には長い毛が生えます。
花の色はピンクから紅紫色が普通だが、白花もあります。

対馬市厳原町 上見坂(カミサカ)公園のゲンカイツツジ(2013年5月 撮影)
上見坂公園 ツツジ⑩上見坂公園 ツツジ⑪
上見坂公園 ツツジ⑭上見坂公園 ツツジ⑱
上見坂公園 ツツジ⑬

上見坂公園 ツツジ⑰上見坂公園 ツツジ⑤
上見坂公園 ツツジ③上見坂公園 ツツジ②

上見坂公園 展望台(この裏側奥に砲兵詰所跡があります)
上見坂公園②上見坂公園①

上見坂公園から見たリアス式海岸で世界的に有名な浅茅(アソウ)湾
浅茅湾

砲兵詰所跡
上見坂公園⑥
上見坂公園④上見坂公園⑤

鎌倉時代の古戦場跡
上見坂公園⑧

1192年鎌倉幕府成立(最近の教科書は1185年(イイハコ)に変わっているらしい)から、半世紀後の北条氏による得宗専制政治が始まる頃の1246年に当時の国府在庁官人である阿比留氏と大宰府から派遣されてきていた地頭代(守護代)宗惟宗(そうこれむね)氏との合戦があった場所と伝えられています。この戦いから元寇(1274年と1281年)を挟んで、1世紀をかけて、徐々に宗氏の対馬での支配が確立していったようです。

ヒトツバタゴ - 絶滅危惧Ⅱ類  対馬市の木

”ヒトツバタゴ”

”何それ?”
”初めて聞いた”
”聞いた事無い”

大半の人から、こんな答えが返ってきます。
今日は、そんな”ヒトツバタゴの話をしましょう。

*注)下記記載の基本的な情報は、Wikipediaから抜粋しています。

◆ヒトツバタゴの属性と名前の由来

モクセイ科ヒトツバタゴ属の一種。
同じモクセイ科のトネリコ(別名「タゴ」)に似ており、トネリコ(タゴ)が複葉であるのに対し、本種は小葉を持たない単葉であることから「一つ葉タゴ」の和名がある。

◆ヒトツバタゴの分布域

中国、台湾、朝鮮半島および日本では対馬、岐阜県東濃地方の木曽川周辺、愛知県に隔離分布する珍しい分布形態をとっています。

◆ヒトツバタゴの特徴

成木で樹高は20mを超える大型の落葉高木。
幹は灰褐色で縦に切れ目が入る。
葉は長楕円形で4cm-10cm程度となり、長い葉柄を持ち対生します

ヒトツバタゴ⑩ヒトツバタゴ⑨

日本において”ヒトツバタゴ”は希少種のひとつであり、絶滅危惧II類(VU)(環境省レッドリスト)に指定されています。

天然での分布域も狭く、長野県、愛知県の木曽川流域、岐阜県東濃地方および長崎県対馬市に自生しており、それぞれの県のレッドデータブックに掲載されています。

長野県および愛知県では絶滅危惧I類、岐阜県および長崎県では絶滅危惧II類に指定されています。また、長崎県対馬市上対馬町鰐浦地区には、約3000本のヒトツバタゴが自生しており、世界的に最も規模が大きい自生地です。「鰐浦ヒトツバタゴ自生地」として国の天然記念物に指定されています。また、日本のヒトツバタゴ自生地の一つである岐阜県中津川市は、対馬市と姉妹都市関係にあります。

<5月の鰐浦地区> 韓国展望台より撮影

DSCF0013DSCF0235

ヒトツバタゴ⑥

昭和天皇が対馬島民を思いやって詠まれた句があります。

ヒトツバタゴ⑧

鰐浦地区と上記写真の撮影場所を示します。
鰐浦地区地図

対馬ヤマネコ(絶滅危惧ⅠA類 国指定天然記念物)

対馬の動物種は、

①大陸系種
②対馬固有種
③対馬固有亜種
④日本本土系種

が混在する独特の生物相を形成しています。

今日紹介します”対馬ヤマネコ”は、①大陸系種に属し、南アジアから東南アジアに分布するベンガルヤマネコの亜種であるアムールヤマネコの変種に位置付けられています。

日本に生息する”ネコ類”は、”イエネコ”を除けば、沖縄県西表島に生息する”イリオモテヤマネコ”とここで紹介する”対馬ヤマネコ”のみです。

1971年に国の天然記念物に指定され、1998年”哺乳類レッドリスト(環境省)発表以来、ずっと、絶滅の恐れが最も高い絶滅危惧種ⅠAとされています。

【対馬ヤマネコの特徴】

体長:55cm前後
体重:4kg前後
寿命:およそ10年
耳の裏に白色の斑点があります

tsutsuji05tsutsuji10
「環境省対馬野生生物保護センター提供」(2代目公開ヤマネコ”ツツジ”)

対馬での生息数は、2000年代前半の調査で、80頭~110頭程度と推定されています。
レッドリスト発表以来一貫して、絶滅危惧種ⅠAに属しており、”イリオモテヤマネコ”同様に、”特別天然記念物”への昇格が望まれています。

◎保護活動

対馬における保護活動の中心として、環境省の機関である”対馬野生生物保護センター”があります。

主な活動として、

1調査・研究 - 対馬ヤマネコの生態、生息環境の改善状況、生息域の確認
2普及・啓発 - 学校での”ヤマネコ教室”開催、各種イベントでの”対馬ヤマネコ”ブース展示
3地域との共同- ヤマネコの餌場の保護活動、交通事故死の防止対策
4傷病個体の救護・リハビリ

に取り組まれています。

また、建物内では、”対馬ヤマネコ”に関する展示も行われています。
一度、足を運ばれてみては、如何でしょう。

所在地・開館時間など

郵便番号 817-1603
長崎県対馬市上県町棹崎公園 対馬野生生物保護センター
電話   0920-84-5577
開館時間 10:00-16:30(入館は16:00まで)
展示内容 ツシマヤマネコの生態、科学、生息環境、ビデオ映像等
入館料  無料
休館日  通常は月曜が休館日
月曜が祝祭日の場合は開館し、その翌日が休館日となります。

※注意事項 館内での飲食・喫煙・ペットなどの持ち込みはできません。

tsushima-map

それ以外にも多くの民間団体等が保護活動に取り組まれています。
”対馬ヤマネコの保護活動”で検索した結果をリンクしておきます。

対馬の位置と対馬までの交通機関

対馬は、長崎県に所属しています。
厳原町・美津島町・豊玉町・峰町・上県町・上対馬町に分かれていましたが、2004年(平成16年)に全ての町が合併して対馬市になっています。
島のある場所は、下の図で判る通り、福岡県と韓国の間に位置しています。

対馬地図②
<Wikipediaより入手した図を改変>

対馬から韓国・釜山まで49.5km、福岡までが145kmと3倍程度の距離差があります。空気の乾燥した冬場に韓国展望台から釜山を見た夜景は、大変素晴らしく、一度はご覧になると良いと思います。
また、上対馬町鰐浦のヒトツバタゴの風景では、昭和天皇が、
”我が庭の ひとつばたごを 見つつ思う 海の彼方の 対馬の春を”   
と詠まれています。

韓国展望台         展望台から見た上対馬町鰐浦
韓国展望台②鰐浦

対馬の韓国展望台から見た海上自衛隊海栗島基地と釜山の夜景
釜山と海栗島③
<対馬市古里在住 宮原勝彦さん撮影>

対馬の周りは、対馬海流(暖流)が流れていて、海水温は15℃前後(海藻が生育するのに最適な温度域)に保たれています。対馬周辺の海底地形は、水深500m以内で、日本海側の中では、浅い水深になっています。氷河期の時代に、対馬海峡が大陸と陸続きであった事がしのばれる海底地形です。
そんな地形の中でも、対馬と韓国の間の対馬北西海域は、少し深くえぐられています。南西海域と比較しても深いようで、このような地形の違いが出現した原因として、氷河期が終わる頃に、海面上昇があり、太平洋側から日本海側に大量の海水が流れ込み、それと併せて、伝説の大津波(推計された研究では、50m~80mの高さ)が、今ある世界中の海峡で発生したのではないかという研究があり、それを示す傍証の一つとして示されています。

参考URL
資料と検証 古代の海面
気象庁 海洋の健康診断:対馬暖流および日本海固有水
Takaのブログ

◎対馬への交通機関
対馬へ来る方法としては、飛行機、高速艇、フェリーがあります。
飛行機は、福岡空港と長崎空港から、毎日4便程度出ていて、離陸から着陸まで30分程度で、スポーツ新聞を読み終わる前に到着します。
また、ソウル釜山からも週に4~5便就航しています。
福岡空港⇒対馬空港   対馬空港⇒福岡空港
長崎空港⇒対馬空港   対馬空港⇒長崎空港
対馬空港①対馬空港③

対馬空港④対馬空港②

高速艇(ビーナス)・フェリーは、福岡港から出ています。
厳原までが、
高速艇(ビーナス)で2時間、2便/1日。
フェリー(ちくし・きずな)で4時間30分 3便/1日
フェリー(つばさ)で5時間 1便/1日
比田勝までが、
フェリー(げんかい・あずさ)で6時間 1便/日
また高速艇(ビートル)が釜山から、
比田勝港まで1時間程度
厳原港まで2時間程度
で、ほぼ毎日就航しています。

厳原港を出るビーナス        厳原港に入港したビートル
厳原港③厳原港②

厳原港               入国審査所へ向かう韓国人観光客
厳原港①厳原港④

比田勝港に入港したビートル    比田勝港に入港したフェリー”げんかい”
比田勝港①比田勝港⑥

比田勝港に到着した韓国人観光客  観光客を迎えに来た観光送迎バス
比田勝港②比田勝港③